長期株式投資さんが待望の2冊目を出版しました。
その名も「半オートモードで月に23.5万円が入ってくる超配当株式投資」です。
1冊目もわかりやすく読みやすい内容でしたが、2冊目はさらにパワーアップして読みごたえのある書籍となっていました。書籍の内容としては、投資初心者から中級者まで幅広く活用できる情報がつまっています。
本記事では、長期株式投資さんの書籍を参考に、「負けない株式投資10カ条」と「長期株式投資さんが死ぬまで持ちたいかも29銘柄」をセクターローテーションに照らし合わせながら紹介していきます。
長期株式投資さんの1冊目の書籍「オートモードで月に18.5万円が入ってくる高配当株投資」を参考した【高配当株投資で重要な分散投資の③ルール】はこちらの記事をどうぞ。
【長期株式投資さんの負けない株式投資10カ条】
長期株式投資さんは18年間の投資経験を踏まえて「負けない株式投資10カ条」をあげていました。
私が本書を読み終えて、まずPick Upしたところであり、本書の要点がギュッと詰まった重要なところです。
ここはメモして、毎日見えるところに置いておきましょう!
高配当株式投資で成果を出したいならば、絶対順守すべき10カ条です。
1つずつ解説していきますので、参考にできそうなところは一緒にマネしていきましょう!
【①業界トップの会社を買え】
長期保有を前提とするならば、安定した利益が得られる「業界トップ」「業界オンリーワン」の会社を選びましょう。
【業界トップ】
同業他社と比較し純利益(最終益)の絶対値が大きい会社
そのセクターで一番稼いでいる企業
【業界オンリーワン】
特定の分野で高いシェアを確保している会社
純利益の絶対額は小さくても、売上営業利益率が高いことが多い
業界内の序列は変わることが少なく、10年前のNo.1企業が現在もNo.1であることは珍しくありません。
つまり今後もNo.1であり続ける可能性が高い=今後も安定した利益が得られる可能性が高いということです。
【②低PERの会社を買え】
PERの低い割安な会社を選びましょう。
PERは15倍程度が適正であり、20倍以上だと割高,10倍以下だと割安と判断できます。
なので「株価が20倍以上の時は買わない」とルールを決めておくことで、致命的なミスを防ぐことができます。
またPERはセクターによって平均値が異なります。ハイテクセクターの場合は高いPERが許容され、鉄鋼セクターや銀行セクターはPERが低くても妥当と判断されています。
そのため、購入を検討している銘柄が属するセクターの「平均的なPER」は確認しておきましょう。
【③低PBRの会社を買え】
PBRの低い暴落相場で買いましょう。
PBRは1倍を基準に1倍以上で割高,1倍以下が割安と言われていますが、企業ごとではそれほどこだわらなくても良い指標です。なぜなら資本効率がよく、マーケットから評価されている優良企業ではPBRは1倍を超えているものだからです。
むしろPBRは、暴落相場での大底を判断するためのモノサシとして活用しましょう!
100年に1度の大暴落であるリーマンショックや、あのコロナショックでも、日経平均のPBRは0.8%を下回っていません。つまり規格外の大暴落が起こっても、日経平均の「PBR:0.8%」が暴落相場の底値圏であると大まかに判断できます。
【④高ROAの会社を買え】
ROAが高い経営効率が良い会社を選びましょう。
ROAが高いほど、少ない資産で多くの利益を生み出している=経営効率の良い企業となります。ROAを経営目標に掲げている企業は、無駄な資産を減らしながら利益率を上げていく姿勢を示しているため好感が持てます。
一般的にROAは5%以上だと優良とされています。
ROAはセクターよって差があり、工場のような大規模な設備投資(大きさ資産)が必要な電気ガスセクター,繊維セクター,紙パルプセクターだとROAは低くなります。逆に設備投資が少ない鉱業セクター,ゴム製品セクター,石油石炭製品セクターだとROAは高くなります。
ROAを見る際は、必ず同セクター間で比較するようにしましょう。
【⑤高配当の会社を買え】
業績が安定している高配当の会社を選びましょう。
株式相場全体が暴落した局面では、優良企業でも株価は下落します。業績が安定しているにもかかわらず株価が下落すると、配当利回りは高くなります。暴落相場こそ、優良な高配当株の仕込み時です。
配当利回りの高い会社の注意点としては、高配当株でも業績がボロボロだと減配や無配になる可能性があります。そのため高配当+業績が良い会社であることを確認してから買いを検討しましょう。
ポイントとしては「減配について過去5年間行われていないか」「EPS(1株利益=企業価値)は過去5年間安定or上昇しているか」をチェックしておきましょう。
【⑥累進配当の会社を買え】
連続増配しているスゴイ会社を選びましょう。
累進配当とは、配当金を減らすことなく、配当を維持または増配することです。日本には10年以上増配しているスゴイ企業が数多くあります。
連続増配株は、投資した時点では配当利回りが比較的低い傾向にありますが、長期保有することで投資元本に対しての配当利回りが驚くほど大きくなります。
連続増配株は業績も堅調に推移していることが多く、配当だけでなく株価の上昇も期待できます。
【⑦利益率の高い会社を買え】
売上営業利益率の高い競争力のある会社を選びましょう。
利益率の高い企業は競争力を有していることが多く、本業でしっかり稼げています。
セクターにもよりますが、売上営業利益率が10%以上あれば優良であるといえます。
売上営業利益率の高いセクターとしては、鉱業セクター,医薬品セクター,不動産セクター,情報通信セクターなどがあげられます。
売上営業利益率の低いセクターとしては、水産農林セクター,電気ガスセクター,卸売セクターなどがあげられます。
利益率の高さは競争力の源泉となることから、投資をする際には必ずチェックしておきましょう。
【⑧投資先を分散して買え】
株式は分散して買いましょう。
暴落相場への対策としては「分散投資」が有効です。株式投資を辞めてしまう1番の原因は持ち株の暴落による精神的ショックです。そのため正しい分散投資を知ることは株式投資を続けていく上でとても重要です!
分散投資では「投資企業先の分散」「投資時間の分散」「セクターの分散」の3つのルールがあります。
簡単に説明すると、セクターローテーションを参考に20銘柄程度を上限に銘柄を選定し、定期的に定額を投資し続ければ、分散の効いた暴落リスクに強いポートフォリオが作成できます。
高配当株投資をするのであれば、必ず覚えておきましょう。
【⑨現金比率を維持して少しずつ買え】
現金もポートフォリオに入れましょう。
もし資金を全額投資に回してしまうと、保有銘柄を買い増したり,良い銘柄を見つけた時にすぐ買うことができなくなってしまいます。
つまり現金を保有する=機動力が高いということであり、絶好の投資機会である暴落相場への備えにもなります。
長期株式投資さんが考える適度な現金比率は「現金=ご自身の年齢と同じ数値の%」です。
私の場合は34歳なので、「現金34%:株式66%」となります。
前もって株価の暴落を予測することは不可能なため、現金は一定の%をポートフォリオに組み入れておきましょう。
【⑩誰もが絶望する暴落時に買え】
「VIX指数」と「Fear&Greed Index」を参考に相場環境を見極めましょう。
VIX指数は恐怖指数と呼ばれ、株式市場が今後30日間でどのような変動を想定しているかを数値化したものです。一般的に、VIX指数が高いほど投資家が先行きに対して不安を感じているとされています。
通常は10~20の範囲で推移していますが、30を超えると警戒領域といわれ相場は不安定な状態になります。40を超えると暴落の歴史に刻まれるような状況になります。
【VIX:80(大混乱)】
リーマンショック(2008年)・コロナショック(2020年)
【VIX:50(混乱)】
チャイナショック(2015年)・VIXショック(2018年)
【VIX:40(混乱)】
米同時多発テロ(2001年)・アジア通貨危機(1997年)
Fear&Greed Indexは投資家心理に関する指標です。
Fearは恐怖/Greedは強欲であることから、Fear&Greed Indexは恐怖と強欲指数と呼ばれています。
0に近づくほど投資家心理は恐怖になり、必要以上に株が売り込まれるため、株価が割安になっていると判断できます。
100に近づくほど投資家心理は強欲となり、適正な価格を超えて株価が買われるため、株価は割高になっていると判断できます。
投資家として名高いウォーレン・バフェットの言葉に「皆が貪欲になっている時には恐れ、皆が恐れている時には貪欲でありなさい」とあります。
つまり相場が割高な時は株を買い控え、相場が割安な時に株を買いなさいということです。
賢い投資家は、皆が恐れる暴落相場をチャンスにできるのでしょう。肝に銘じておきます。
株式投資をしていると、どうしても感情に流されることがあります。
そんな時は、この10カ条に立ち返りましょう。
何事もそうですが、迷った時は「初志貫徹!」「初心忘るべからず!」です。
【長期株式投資さんが死ぬまで持ちたい「かも」29銘柄を紹介】
長期株式投資さんが1冊目に出版した「死ぬまで持ちたい17銘柄」の続編です。
2冊目に出版された書籍では、死ぬまで持ちたい「かも」29銘柄が紹介されています。
この29銘柄をセクターローテーションと合わせて紹介していきます。
長期株式投資さんの2冊目の書籍では、高配当投資に良好な29銘柄について解説しています。
書籍では「なぜその銘柄を選んだか」の理由が詳しく記載されているため、投資対象の幅を広げたい方は、ぜひ本書でご確認ください。
長期株式投資さんの1冊目の書籍では「死ぬまでの持ちたい優良17銘柄」を紹介していますので、合わせて高配当株投資の参考にしてみて下さい。
【まとめ】
長期株式投資さんの書籍を参考に、高配当株投資で負けないための「負けない株式投資10カ条」と、死ぬまで持ちたい17銘柄の続編である「死ぬまで持ちたいかも29銘柄」を紹介してきました。
正直この2冊があれば、高配当株投資に必要な知識がほぼすべて手に入ります。
2冊目の書籍では他にも「決算短信1分間チェック法」「財務3表ココだけ分析」「配当投資に最適化した新NISAの使い倒し方」など、高配当株投資を極めていくための素敵な内容が盛りだくさんとなっています。
まさに「高配当株投資のバイブル」と言える書籍となっています。
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