株式投資では「景気の波」「金利の動向」に合わせて活躍するセクター(業種)が一定パターンみられます。この循環をセクターローテーションと言います。
セクターローテーションは株式投資をする上で、とても役に立つ指標です。
セクターローテーションを学ぶことで、今活躍が期待できるセクターや今不調になりやすいセクターがわかるようになります。
短期投資であれば、今活躍が期待できるセクターに投資をすることでリターンを伸ばすことができ、不調なセクターをさけることでリスク回避することができます。また長期投資であれば今は不調な割安セクターに投資することで、将来的に大きなリターンを得ることができます。
セクターローテーションはすべての投資家にとって必要な指標といえるでしょう。
この記事ではセクターローテーションに関する書籍を紹介していきます。
書籍では、セクターローテーションを学ぶ上で必要な知識を体系的に学ぶことができます。勝率の高い投資をするためにも、これら書籍から学んでいきましょう!
米国株・日本株の相場サイクルにのるセクターローテーション投資法 投資の教養
著者:みんなの教養
発売日:2023年4月14日
ページ数:104ページ
セクターローテーションを「体系的」に学ぶなら、この本がベストでしょう。
本書では、米国株と日本株を対象としたセクターローテーションの投資戦略を解説しています。またセクターローテーションを読み解くために必要な経済指数や、セクターローテーションに合わせて変動する「為替」「金価格」「原油価格」にも焦点を当てて解説しています。
本書を読むことで、株式相場の状況に合わせて最適なセクターに投資をすることができるようになります。
短期投資をメインに行う方や長期投資をメインに行う方にも、おススメできる1冊です。
市場サイクルを極める: 勝率を高める王道の投資哲学
著者:ハワード マークス , 貫井 佳子 (翻訳)
出版社:日経BPマーケティング(日本経済新聞出版)
発売日:2018年11月1日
ページ数:423ページ
この書籍の著者は、米資産運用大手オークツリー・キャピタル・マネジメントの会長兼共同創業者であるハワード・マークス氏です。ハワード・マークス氏は「生きる伝説の投資家」と称され、また本書も世界の著名投資家から推薦される名著となっています。
『マクロ情勢の予測はするな サイクルに耳を傾けよ』
サイクルに耳を傾ける投資家は、サイクルが引き起こす大混乱を理解し、それに乗じて著しいアウトパフォーマンスを得られるだろうと述べています。
本書を読むことで、勝率を高める王道の投資哲学を学んで行きましょう。
相場サイクルの見分け方<新装版>-銘柄選択と売買のタイミング
著者:浦上 邦雄
出版社:日本経済新聞
発売日:2015年3月18日
ページ数:235ページ
この書籍は1990年に初版が発行された幻の名著の新装版です。本書の概要としては、株式相場の4つのサイクルを理解し、投資のタイミングをつかみましょうという内容となっています。
ここで紹介される相場サイクルとしては「金融相場」「業績相場」「逆金融相場」「逆業績相場」の4つです。どの時期に金利・業績・株価がどのように動くのかが詳しく解説されているため、相場サイクル本のバイブルと言える名著です。
時代を超えて読み継がれている書籍なので、どの投資家も手元に置いておきたい1冊となっています。
改訂版 金利を見れば投資はうまくいく
著者:堀井正孝
出版社:クロスメディア・パブリッシング
発売日:2022年5月27日
ページ数:286ページ
著者の堀井 正孝氏は、運用キャリア30年超のベテランファンドマネージャーです。
この書籍は運用のプロが「金利の見方」を教えてくれるベストセラーの改訂版になります。
一般的に金利と株価はシーソーの関係にあるといわれています。
金利が上がれば株価が下がり、金利が下がれば株価は上がる傾向があります。
著名投資家である広瀬隆雄氏によると「株は金利7割・業績3割で決まる」とおっしゃっていました。それくらい、株式投資において「金利」を見ることは重要だということです。
本書を読むことで「金利」を味方につけ、株式投資が上手になる方法を学びましょう。
図解 身近な「金利」と「お金」のことが3時間でわかる本
著者:角川 総一
出版社:明日香出版社
発売日:2022年2月10日
ページ数:232ページ
この書籍の著者は、金融評論家であり金融データシステムを設立した角川 総一氏です。
正直、「金利」と聞いたら難しいことと思っていませんか?社会人になってから初めて金利と関わる方も多いため、「金利」を苦手としている方も多いはずです。
そんな方には日常生活の身近な疑問から、金利について詳しく教えてくれる本書がおススメです。また本書では図を用いて解説してくれるため、他の書籍よりも金利についての理解がより深まります。
「金利」を学ぶために3時間を長いと思うか?短いと思うか?
投資家だけでなく、社会人として一生使える知識を3時間で学べるなら、コストパフォーマンスはとても良い書籍でしょう。
経済指標 読み方がわかる事典 日本&世界の景気を把握し先読みする
著者:森永 康平
出版社:日本実業出版社
発売日:2022年6月17日
ページ数:318ページ
この書籍の著者は、経済アナリストであり金融教育ベンチャーの株式会社マネネを設立した森永康平氏です。経済指標を見ることは、景気や経済を読み解き、セクターローテーションを理解する上で必須となります。
本書では経済指標64項目の読み方と使い方を初学者にもわかりやすく解説しています。株式投資をするときのポイントがわかるだけでなく、日々の経済ニュースを読めるようになります。
投資家だけでなく金融関係者や経済学部生にも役立つ基礎知識が盛りだくさんとなっています。
本書を読むことで投資家としての教養を身につけましょう。
世界インフレ時代の経済指標 目先のイベントにジタバタしない“大局観”が手に入る
著者:エミン・ユルマズ
出版社:かんき出版
発売日:2023年5月10日
ページ数:208ページ
この書籍の著者は、2016年に複眼経済塾(投資家を育成する塾)の取締役・塾頭に就任したエミン・ユルマズ氏です。
エコノミストの中でいま最も影響力のあるエミン・ユルマズ氏によると、株式投資でもっとも大切なのはチャート分析やファンダメンタル分析ではなく「相場の大局観」をみることであるとのことです。
現状の相場がどの局面かを正確につかみ、未来を読む手がかりとなるのがエミン・ユルマズ氏が厳選した「12の経済指標」です。
本書を読むことで経済を読み解くための羅針盤を手に入れましょう。
アノマリー投資 市場のサイクルは永遠なり
著者:ジェフリー・ハーシュ
出版社:パンローリング株式会社
発売日:2013年3月8日
ページ数:254ページ
この書籍の著者は、50年近く市場分析と歴史調査をおこないアノマリーの研究をしているジェフリー・ハーシュ氏です。
アノマリーとは、理論の枠組みでは説明することができない「経験的に観測できるマーケットの規則性」のことです。
アノマリーの中には「Sell in May」などの投資の格言に残されていることや、「大統領選挙の周期性」「サンタクロースラリー」などのイベントに付随するものまで幅広くあります。
私は相場の大局観を養う目的でセクターローテーションを理論的に学ぶことをおススメしています。しかし過去の偉大な投資家たちが積み上げてきた経験則も重要だと考えています。
本書を読むことで、歴史から得た教訓から利益を上げる知識と手段を身につけましょう。
半オートモードで月に23.5万円が入ってくる「超配当」株投資
著者:長期株式投資
出版社:KADOKAWA
発売日:2023年5月31日
ページ数:280ページ
この書籍の著者は、日本株の配当投資専門のサラリーマン投資家(2023年3月退職)である長期株式投資氏です。
高配当株の書籍は数多くありますが、この書籍では日本のセクター33種の代表銘柄を取り上げて、おススメ度を評価してくれています。つまりセクターにフォーカスしている高配当株投資書ということです。
現在日本株の配当投資書の中でイチバン売れている本となっています。
セクターローテーションを活用しながら高配当株投資をしたい方には、とても参考になる1冊となっています。
サイクル投資2.0 買い場で勝つ
著者: 田中泰輔
出版社:日本経済新聞出版
発売日:2024年3月16日
ページ数:256ページ
この書籍の著者は、株式会社田中泰輔リサーチ代表取締役である田中泰輔氏です。
この書籍は、この記事を書いている時にはまだ販売されていません。しかし概要は載っていたので、紹介させていただきます。
本書では、市場サイクル(株式⇒長期金利⇒景気⇒政策金利・インフレ・ドル円)に加え、日本経済の問題点・地政学的リスク・ドル円相場の動きを織り込み、2025年にかけての買い場を探る方法を提示してくれています。
市場のサイクルをより詳しく知るための、グッドな書籍になることでしょう。
【まとめ】
この記事では「セクターローテーション本のおススメ10選」を紹介してきました。
セクターローテーションはすべての投資家にとって必要な指標です。セクターローテーションを知ることは、株式投資でもっとも重要な「相場の大局観」を知ることができます。
短期投資によるキャピタルゲインも、長期投資によるインカムゲインも、相場のサイクルに合わせて投資をすることで高いパフォーマンスが期待できます。
勝率の高い投資をするためにも、これら書籍から学んでいきましょう!