【日本のエネルギー資源株の特徴について解説】今後の見通しとセクターローテーション投資

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セクターローテーション投資
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趣味で株式投資をしているtorkeyです。

得意なセクターを見つけようシリーズ!

今回は【日本のエネルギー資源株】です。

セクターごとの特徴を知ることで、株の取引を有利に行うことができます。

今回は【日本のエネルギー資源株の特徴】について解説していきます!

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【日本のエネルギー資源株の特徴まとめ】

日本のエネルギー資源株の特徴についてまとめました。

エネルギー資源株の主な特徴
  • 景気後退期に有利
  • 景気敏感セクター
  • 円高メリットセクター
  • 資源高は川上産業(鉱業)に有利
  • 産油国の供給量で原油価格が決まる
  • 地政学的リスクにより資源価格が変化する
  • 景気・経済により資源価格は変化する
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石油は「産業の血液」とも呼ばれ、あらゆる産業に関係しています。

株式投資をするならば、まず初めに学んでおきたいセクターですね!

【エネルギー資源とは「鉱業」と「石油・石炭製品」】

エネルギー資源とは「鉱業」「石油・石炭製品」が含まれるセクターです。

鉱業と石油・石炭製品

〈鉱業〉

海外で石油を開発するための権益を買い、生産した原油を国内に輸入する業種。

〈石油・石炭製品〉

海外から輸入してきた原油をガソリン・軽油などの石油製品にする業種。

【エネルギー資源株の日本株ETFと個別株】

NEXT FUNDS エネルギー資源 組入銘柄情報

日本のエネルギー資源株ETFならばNEXT FUNDSエネルギー資源(証券番号:1618)があります。

NEXT FUNDSエネルギー資源の内訳

〈2023年2月28日の上位銘柄〉

ENEOSホールディングス・INPEX・出光興産・コスモエネルギーホールディングス・石油資源開発・三井松島ホールディングス・日鉄鉱業・ニチレキ・K&Oエナジーグループ・日本コークス工業・住石ホールディングス・富士石油・ユシロ化学工業・MORESCO・ビーピーカストロール

【鉱業株と石油・石炭製品株の個別銘柄】

YAHOO!JAPANファイナンスより引用

日本のエネルギー資源セクターの個別株に投資をするならば「鉱業株」「石油・石炭製品株」に区分することができます。

鉱業株の個別株

住石ホールディングス・日鉄鉱業・三井松島ホールディングス・INPEX・石油資源開発・K&Oエナジーグループ

石油・石炭製品株の個別株

日本コークス・東亜石油・日本精蝋・ニチレキ・ユシロ化学工業・ビーピーカストロール・富士石油・MORESCO・出光興産・ENEOSホールディングス・コスモエネルギーホールディングス

エネルギー資源株に投資をするのであれば、エネルギー資源株にまとめて分散投資ができるETF(NEXT FUNDSエネルギー資源)、もしくはエネルギー資源株の個別株投資(鉱業株,石油・石炭製品株)になります。

【エネルギー資源株とセクターローテーション】景気後退期に有利

エネルギー資源株は、セクターローテーションだと「景気後退期」に有利なセクターとなります。

景気後退期では、過熱し過ぎた景気に中央銀行がブレーキをかけている局面です。

エネルギー資源株は、景気が下がり始めた時に活躍が期待できるセクターです。

【セクターローテーション投資の見極め】

セクターローテーション投資とは、景気のトレンドの移り変わりに合わせて、投資戦略を変えていく投資方法です!

セクターローテーションは時計回りに動いています(基本的に逆回転することはありません)。

景気好況期→景気後退期への移行は、景気好況期のセクターが下落トレンドを形成し、景気後退期のセクターが上昇トレンドを形成し始めた時です。見逃さないように要チェックしておきましょう。

日本株のセクターは大きく分けて17種類・小さく分けて33種類に分かれています。

日本株のセクターについてもっと詳しく知りたい方はこちらのリンクからどうぞ。

【エネルギー資源株は景気敏感セクター】

エネルギー資源株は景気敏感セクター※と呼ばれています。

※景気循環株・シクリカル銘柄とも呼ばれています。

景気敏感セクターとは、「景気・金利」の動向によって業績や株価が大きく変動するセクターの総称です。

日本のエネルギー資源は、海外からの輸入に依存しているため、海外の景気・金利による影響を強く受けています。そのため景気回復後期には、日本だけでなく海外の景気・金利の動向もよくチェックしておきましょう。

【エネルギー資源株は円高メリットセクター】

エネルギー資源株は円高メリットセクターです。

円高メリットセクターは、輸入をメインに行っている企業にとってメリットとなります。

日本のエネルギー資源株は、海外からの輸入に依存しています。

そのためエネルギー資源事業は円高で利益が大きくなり、株価も上昇しやすくなる傾向にあります。

エネルギー資源株と為替の影響

〈円安=エネルギー資源株にマイナス〉

輸入価格が高騰するため、国内のエネルギー資源価格も高騰する

エネルギー資源事業の利益が圧迫されるため株価は下がる

〈円高=エネルギー資源株にプラス〉

輸入価格が下がるため、国内のエネルギー資源価格も下がる(コスト↓)

エネルギー資源事業の利益が上がるため株価も上がる

円高メリットセクターについて、もっと詳しく知りたい方はこちらのリンクからどうぞ。

【例外】円安メリットになるエネルギー資源株

日本のエネルギー資源企業では、原油を輸入して「ガソリン」「ジェット燃料油」「軽油」「重油」に加工して輸出している企業もあります。

そのためエネルギー資源企業の中でも円安で輸出益を増やしている企業もあります

為替が大きく動くときには、企業ホームページで事業内容の内訳(セグメント)を確認しておきましょう。

【エネルギー資源株のビジネスモデル】川上産業と川下産業の分類

エネルギー資源株のビジネスモデルは、川上産業と川下産業に分類することができます。

川上産業は鉱業株,川下産業は石油・石炭製品に区分されます

エネルギー資源株の川上産業と川下産業

〈川上産業〉鉱業株

開発権益の獲得・原油の探鉱・開発・生産

〈川下産業〉石油・石炭製品株

原油の輸送・精製・石油製品の販売

【資源高は川上産業に有利】

資源高になると、川上産業に有利!川下産業には不利!になります。

川上産業は、資源高の恩恵を直接受けることができます。そのため川上産業は資源高になると有利になります

川下産業では、抱えていた安値在庫がなくなることで資源高による不利益が生じます。また販売する商品に価格転嫁ができなくなると利益が減ってしまいます。そのため川下産業は資源高になると不利になります

【石油関連のテーマ株・銘柄一覧】

かぶたんより引用

石油関連のテーマ株は「鉱業」「石油・石炭」「卸売業」のセクター銘柄があげられます。

石油関連株の銘柄一覧

INPEX・石油資源開発・WIT原油・野村原油・NEXT 原油ブル・原油先物ベア・双日・TOKAI・東亜石油・富士興産・日本精蝋・ユシロ化学工場・ビーピーカストロール・富士石油・出光興産・ENEOS・コスモHD・高見澤・ナガオカ・サンリン・丸紅・兼松・三井物産・住友商事・三菱商事・三谷商事・三愛オリブ・シナネンHD・伊藤忠エネクス・三谷産業

【日本の原油産業の見通し】2040年までを予測

2040年までの日本の石油需要の見通しによると、徐々に低下していくことが予測されています。

つまり日本国内での原油産業は衰退していくことが予測されます。

原油産業の衰退原因

日本国内で原油産業が衰退していく原因としては、人口の減少(消費と需要の低下),省エネ技術の進歩,エネルギー政策(原子力発電推進)があげられます。

今のところ、日本の原油産業は将来成長する見込みが乏しいです。そのため日本の原油産業株は、長期投資には向かないでしょう。

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日本株では「石油・石炭製品株(川下産業)」は不利になりそうですね。

【世界の原油産業の見通し】2040年までを予測

2040年までの世界の石油需要の見通しによると、徐々に増加していくことが予測されています。

つまり世界全体でみると原油産業は成長していくことが予測されます。

原油産業の成長理由

世界全体で原油産業が成長していく理由としては、中国,インド,アフリカなどの発展途上国では経済発展に向けて大量のエネルギーが必要になるからです。

今のところ、世界で活躍する原油産業は将来成長する見込みがあります。そのため世界で活躍する原油産業は、成長の余地があるでしょう。

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日本株では「鉱業株(川上産業)」は有利になりそうですね。

【世界の石油産出国】

2021年の石油産出国は、1位はアメリカ,2位はサウジアラビア,3位はイラクです。

産油国が世界の原油の供給量を調整することで、原油価格を調整しています。

これらの国でトラブルが起きてしまい供給量が減れば、原油価格は高騰してしまいます。

(例:2022年の地政学的な紛争など)

【世界の石油消費国】

2021年の石油消費国は、1位はアメリカ,2位は中国,3位はカナダです。

世界でもっとも原油を消費国する国はアメリカですが、今後は中国,インド,アフリカなどの発展途上国も原油需要の拡大が見込まれています。

これらの国でトラブルが起きてしまい需要量が減れば、原油価格は下落してしまいます。

(例:2022年コロナウイルスによるロックダウンなど)

【石油製品の需要見通し】石油製品6種を解説

石油製品需要想定検討会 燃料油ワーキンググループより引用

石油製品はさまざまあります。「石油製品について」と「石油製品の需要」を知ることで、どの業種に影響が出るのか?がわかるようになります。株式投資に役立ちますので、ぜひ覚えておきましょう。

原油を精製してできる⑥種の製品
  • ①ガソリン:自動車の燃料
  • ②ナフサ:石油化学工業で使用(ポリエチレンなど)
  • ③ジェット燃料:航空機用の燃料
  • ④灯油:家庭用の暖房器具(ストーブなど)
  • ⑤軽油:ディーゼルエンジンの燃料
  • ⑥重油:船舶の燃料,火力発電の燃料,アスファルトの原料

航空機で使用されるジェット燃料の需要は、2026年まで高まることが予測されています。

つまり航空株をはじめ、旅行関連株の需要拡大が見込まれるということです。

【石炭関連のテーマ株・銘柄一覧】

かぶたんより引用

石炭関連のテーマ株は「鉱業」「石油・石炭」「卸売業」「非鉄金属」「化学」のセクター銘柄があげられます。

石炭関連株の銘柄一覧

住石ホールディングス・三井松島HD・双日・日本コークス工業・UBE・出光興産・ENEOS・三菱マテリアル・伊藤忠商事・丸紅・三井物産・住友商事・神鋼商事・太平洋興発・常磐興産

【世界の石炭産業の見通し】2040年までを予測

石炭の需要は、アジア太平洋地域が多くを占めています。その中でも国別で今後の石炭需要の見通しを知っておくことは重要です。

国別の石炭需要見通し

石炭需要の一番大きな中国では2025年ごろにピークを迎え、そのあと減少することが予測されています。一方でインドや東南アジアでは2040年に向けて石炭需要は大きくなっていくことが予測されています。

世界的にみると石炭需要は年々減少傾向ですが、発展途上国を中心にまだまだ需要はあるようです。

【世界の石炭産出国】

2021年の石炭産出国は、1位は中国,2位にインド,3位はアメリカです。

【世界の石炭消費国】

2021年の石炭消費国は、1位はインド,2位にアメリカ,3位は日本です。

【石炭の7つの使い道】

石炭の使い道はさまざまあります。石炭の使い道を知ることで、石炭がどの業種に影響するか?がわかるようになります。株式投資に役立ちますので、覚えておきましょう。

石炭の7つの使い道
  • ①発電するためのエネルギー
  • ②天然ガスを発生させる
  • ③アルミニウム産業で利用
  • ④鉄鋼製品産業で利用
  • ⑤セメント産業で利用
  • ⑥製紙業界で利用
  • ⑦コールタールを利用

参考資料:日常生活のための石炭の7つの用途を知る(VOI)

【エネルギー資源株に重要なトピック】

エネルギー資源株は「景気」に関わるトピックが出ると株価は動きます。

日々のニュースから、エネルギー資源株にとって良いトピックと悪いトピックを判別できるようになると、株式投資がより面白くなります!

【トピック①】OPEC・OPECプラスの動向

産油国の増産,減産は原油価格に直接関わるため要チェックしておきましょう。

【トピック②】地政学的リスク

産油国で内戦や紛争がおきれば、原油の供給量が減少してしまうため原油価格は上昇しやすくなります。

【トピック③】景気の停滞による影響

過度なインフレ,コロナによるロックダウン等で経済活動が停滞すると、原油の需要は少なくなるため原油価格は減少しやすくなります。

逆に経済が活性化していく時には、原油の需要が増えるため、原油価格は上昇しやすくなります。

【トピック④】脱炭素を目指して

世界的にはCO2を多く排出する化石燃料は控える方針になっています。

しかし発展途上国の化石燃料消費量は、今後も増えていくことが予測されています。

世界的にみると石油・石炭価格は、今後も底堅く動くことが予測されます。

【まとめ】

エネルギー資源株について解説してきました。

エネルギー資源株の主な特徴
  • 景気後退期に有利
  • 景気敏感セクター
  • 円高メリットセクター
  • 資源高は川上産業(鉱業)に有利
  • 産油国の供給量で原油価格が決まる
  • 地政学的リスクにより資源価格が変化する
  • 景気・経済により資源価格は変化する

エネルギー資源株以外にも日本株にはたくさんのセクターがあります。

他のセクターも「セクターローテーション」「景気」「為替」別に分かりやすくジャンル分けしましたので、ぜひ株式投資の参考にしてみて下さい!

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【筆者紹介】
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♦趣味「株式投資・ブログ」
♦資産運用「積立NISA」
♦本業「リハビリの先生」
♦好きな言葉「試行錯誤」
♦主戦場「日本株式市場」
♦投資の肝「sector-rotation」

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