趣味で株式投資をしているtorkeyです。
得意なセクターを見つけようシリーズ!
今回は【不動産株】です。
セクターごとの特徴を知ることで、株の取引を有利に行うことができます。
今回は【不動産株の特徴】について解説していきます!
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【日本の不動産株の特徴まとめ】
日本の不動産株の特徴についてまとめました。
日本の不動産株は、マーケットが日本国内のため成長には不向きとの意見が多いです。
そのため割安で放置されている銘柄も多く、時期が来たら積極的に狙っていきたいセクターとなっています。
【不動産株の日本株ETFと個別株】NEXT FUNDS不動産
不動産株は、土地や建物などの動かすことのできない財産を取り扱う企業の株式(銘柄)をいいます。
日本の不動産株ETFならばNEXT FUNDS不動産(証券番号:1633)があります。
〈2023年2月28日の上位銘柄〉
三井不動産・三菱地所・住友不動産・大東建託・ヒューリック・日本空港ビルデング・東急不動産ホールディングス・飯田グループホールディングス・野村不動産ホールディングス・オープンハウスグループ・東京建物・パーク24・イオンモール・カチタス・平和不動産・スターツコーポレーション・レオパレス21など
不動産株に投資をするのであれば、不動産株にまとめて分散投資ができるETF(NEXT FUNDS不動産)、もしくは不動産株の個別株投資になります。
【不動産株とセクターローテーション】
不動産株は、セクターローテーションだと「景気回復期」に有利なセクターとなります。
景気回復期では、企業成長が促され景気も活発になることから、経済活動か好調になる局面です。
景気良くなり金回りが良くなれば、資金の一部が不動産市場にも流れ込むため不動産市場は活性化されます。
【セクターローテーション投資の見極め】
セクターローテーション投資とは、景気のトレンドの移り変わりに合わせて、投資戦略を変えていく投資方法です!
セクターローテーションは時計回りに動いています(基本的に逆回転することはありません)。
不況期→景気回復期への移行は、不況期のセクターが下落トレンドを形成し、景気回復期のセクターが上昇トレンドを形成し始めた時です。見逃さないように要チェックしておきましょう。
日本株のセクターは大きく分けて17種類・小さく分けて33種類に分かれています。
日本株のセクターについてもっと詳しく知りたい方はこちらのリンクからどうぞ。
【不動産株は景気敏感セクター】
不動産株は景気敏感セクター※と呼ばれています。
※景気循環株・シクリカル銘柄とも呼ばれています。
景気敏感セクターとは、「景気・金利」の動向によって業績や株価が大きく変動するセクターの総称です。
日本国内の景気が良くなることで、企業は多くの利益を得ます。しかし利益をそのままにしておくと、高額な税金がかけられてしまいます。そこで企業によっては「経費で購入することで節税になり、高額で資産性の高い不動産」の購入に積極的になります!
つまり景気が良くなれば不動産市場に資金が流入しやすくなるため、不動産株の上昇が期待できます。
【不動産株は円安メリットセクター】
不動産株は円安メリットセクターです。
日本では2022年3月に1ドル=115円から2022年10月に1ドル=150円と32年ぶりの円安になりました。ドル経済圏の投資家からすると、日本の不動産価格はかなり割安になるため、魅力的な投資対象として映るでしょう。
円安になると海外投資家の資金流入が期待できるため、不動産株は円安メリットセクターといえます。
円安について詳しく知りたい方は、こちらのリンクからどうぞ。
【不動産株とインフレの関係】
不動産はインフレに強い!と聞きますが本当でしょうか?
インフレとは、物の値段が上がることです。
適度なインフレは景気や経済が成長していくために必要です。
適度なインフレの時は、給料が上がり購買力が高くなることで物の値段が上がります。つまり適度なインフレは、実物の不動産(物)を保有し運用する不動産株にとって有利になります。
しかし悪いインフレの時には注意が必要です!
悪いインフレとは、資源価格の高騰などを背景に物の値段が上がってしまう「コストプッシュ型のインフレ」です。悪いインフレの時は、給料が上がらないのに物の値段が上がります。そのため一般消費者の生活は困窮していき、不動産の購入や投資に対して控えめになります。つまり悪いインフレでは不動産株にとって不利になります。
スタグフレーションとは、「stagnation(景気停滞)」と「inflation(インフレーション)」の合成語です。不況にもかかわらず物価が上昇する経済状況を指します。
【不動産株と金利はシーソーの関係】
金利が上がると景気が冷え込むため、不動産の購買意欲が下がります。
また金利が上がることで「住宅ローン金利の上昇」「借入コストの上昇」「借入可能額の上限の縮小」につながります。つまり金利が上がると不動産株にとってはデメリットになります。
一方で金利が下がれば「住宅ローン金利は低く」「借入コストが抑えられ」「借入可能金額は拡大」します。つまり金利が下がれば、不動産株にとってメリットになります。
現在日本では金融緩和(金利を下げる)が行われ、低金利が続いています。
しかしいつまで低金利状態が続くかはわかりません。日本の不動産株に投資をするのであれば、日本の金融政策・金利は要チェックしておきましょう。
【住宅ローン金利について解説:変動金利と固定金利】
住宅ローン金利は「変動金利型」と「固定金利型」に分かれています。
一般的に、変動金利は日銀の政策金利の影響を受ける「短期金利」を元に決められます。
一方で固定金利は10年もの国債の金利に代表される「長期金利」などを元に決定されます。
変動金利型は半年ごとに金利が見直され、固定金利型は一定期間中(3年・5年・10年など)の金利が変わらないローンです。
通常、変動金利型の金利は固定金利型より低く設定されています。現在の日本のように、長期にわたって低金利が続いている状況下では、変動金利型は有利な金利タイプです。
住宅金融支援機構の2022年(令和4年)4月の調査によると73.9%が変動型金利を選んでいるので、 変動型金利が現在主流の金利タイプになります。
【東証REIT指数と長期金利(10年債利回り)の関係】
東証REIT指数と長期金利の推移をグラフで見てみましょう。
東証REIT指数が上がれば長期金利は下がり、東証REIT指数が下がれば長期金利は上がっていることがわかります。
つまり東証REIT指数と長期金利はシーソーの関係にあるということです。
REITとは「Real Estate Investment Trust」の略で、不動産投資信託のことです。
REITはたくさんの投資家から資金を集めて「不動産」を購入し、そこから生じる賃料や売却益を投資家に配当(正確には分配)する商品です。(JPXより)
投資家はREITを個別銘柄の株式と同じように売買することができます。
長期金利は一般的に「10年債利回り」を指します。
長期金利は国の金融政策で行われる「政策金利」に加え、市場参加者による景気への期待値が上乗せされます。つまり市場参加者が今後の景気は良くなると考えれば、長期金利は上昇していきます。
【不動産株(REIT)の種類を解説:主体型と分散型】
日本の不動産株(REIT)は、投資対象を絞っている「主体型」と投資対象を分散している「分散型」に分けられます。
主体型では「オフィス」「住居」「商業施設」「物流施設」「ホテル」「ヘルスケア」に特化しています。一方で分散型では「複合型」「総合型」に分かれています。
それぞれの不動産株(REIT)をチェックしておきましょう!
【主体型:オフィスの特徴とREIT銘柄】
オフィスビルは不動産投資市場において取引規模が最も大きい市場です。
日本のREIT全体の運用資産の4割程度をオフィスビルが占めています。
投資適格のオフィスビルは、主要都市圏の都市中心部やビジネス街に集中する傾向にあります。テナントと2年間の賃貸借契約を締結するのが一般的であり、景気感応度が高いという特徴があります。
【主体型:住居の特徴とREIT銘柄】
住居(賃貸マンション等)は、総じて広範囲にわたり様々な地域に存することが特徴です。
景気変動や不動産市況の影響が少ないことから、ディフェンシブな資産とされています。
賃料水準や収益も安定しており、投資家は比較的安定した分配金を期待できます。
【主体型:商業施設の特徴とREIT銘柄】
商業施設は、変動賃料を採用している場合は景気の影響を受けやすくなります。一方で固定賃料制であれば相対的に安定した収益を期待できます。商業施設は大きく都市型商業施設と郊外型商業施設の二つに区分されます。
都市型商業施設は変動賃料を採用しているケースが多く、景気変動の影響を受けやすいです。郊外型商業施設は固定賃料を採用しているケースが多く、景気の影響を受けにくいです。
【主体型:物流施設の特徴とREIT銘柄】
物流施設は、近年のeコマース市場やサード・パーティ・ロジスティクス(3PL)事業の拡大等を背景に新規供給が活発になっています。高速道路のインターチェンジ付近など、郊外に位置することが多いです。
物流施設は簡素な設備であることが多く、資本的支出が少額なのが特徴です。物流施設に特化したJ-REITはスポンサー(総合商社・外資系企業など)のサポート体制が厚いことも特徴に挙げられます。つまり物流施設はスポンサー企業の業績に左右されるということです。
【主体型:ホテルの特徴とREIT銘柄】
ホテルは運営している会社の業績に左右されやすいです。ホテルのブランド力や収益性といったホテル運営会社の能力にも業績が左右されます。賃料収入が主体で、基本的には物件の短期売買などは行われません。もし売却により利益を得た場合には、それも投資家への配当に充てられます。
ホテル業は観光業のため、訪日外国人観光客数が収益に大きく関わります。指標としてチェックしておきましょう。
【主体型:ヘルスケアの特徴とREIT銘柄】
ヘルスケアREITでは、高齢者向け施設や住宅・医療用ビル・病院・看護施設・ライフサイエンス等のヘルスケア関連施設に投資しています。投資対象はヘルスケア関連施設のため、業績が景気動向に左右されにくいことが特徴です。また物件の契約期間が10年〜20年程度と他のセクターよりも⻑いため、⻑期で安定した賃料収⼊を確保しやすいです。
【分散型:複合型の特徴とREIT銘柄】
2種類の用途に大きな偏りなく投資するのが複合型です。
景気敏感型のREIT+安定型のREITの2種類に投資することで、値動きの安定化を図っています。
【分散型:総合型の特徴とREIT銘柄】
3種類以上の用途に大きく偏ることなく投資しているのが総合型です。
様々なREITへの分散投資がされているため、REIT投資の中でもっとも値動きが安定しています。
【不動産株に重要なトピック】
不動産株は「景気」「金利」に関わるトピックが出ると株価は動きます。
日々のニュースから、不動産株にとって良いトピックと悪いトピックを判別できるようになると、株式投資がより面白くなります!
【トピック①】日本の金融政策の潮目
現在(2022年11月)も金融緩和を頑なに続けていた日銀の黒田総裁ですが、2023年4月8日に任期を迎えます。新たに就任した総裁の金融方針によっては、日本の金融政策が変わるかもしれません!注目していきましょう!
日本の短期金利(2年債利回り)・日本の長期金利(10年債利回り)
金融政策について詳しく知りたい方はこちらのリンクからどうぞ!
【トピック②】不動産価格指数の推移
日銀に黒田総裁が就任し、金融緩和で住宅ローン金利が低下してから、日本の住宅価格は2022年現在まで上昇傾向にあります。
住宅ローン金利が低いままであれば「支払利息は低く抑えられ」「借入可能額が拡大」するため、不動産セクターには追い風となります。
【トピック③】2025年の大阪万博
2025年日本国際博覧会(通称:大阪万博)が大阪の夢洲(ゆめしま)で開催予定です。
これにより夢洲を含めた大阪湾エリアでは、大規模な修繕と開発がすすめられ、地価や不動産価格の価値が高まっていくでしょう。
さらに大阪万博後も「IR誘致」「リニア開通」など2050年ごろを目標に開発が進んでいく予定となっているため、大阪の経済は今後も活性化していく見通しとなっています。
【まとめ】
日本の不動産株について解説していきました。
不動産株以外にも日本株にはたくさんのセクターがあります。
他のセクターも「セクターローテーション」「景気」「為替」別に分かりやすくジャンル分けしましたので、ぜひ株式投資の参考にしてみて下さい!
得意なセクターを見つけて株式投資を楽しみましょう!