【日本の機械株の特徴について解説】機械業の今後の見通しとセクターローテーション投資

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セクターローテーション投資
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趣味で株式投資をしているtorkeyです。

得意なセクターを見つけようシリーズ!

今回は【機械株】です。

セクターごとの特徴を知ることで、株の取引を有利に行うことができます。

今回は【機械株の特徴と今後】について解説していきます!

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【日本の機械株の特徴まとめ】

日本の機械株の特徴についてまとめました。

機械株の主な特徴
  • 機械株は景気敏感セクター
  • 機械業界全体としては今後成長が見込まれる
  • 建設機械は世界でもトップクラスのシェア
  • 工作機械業界は景気の先行指数
  • 農業機械はスマート農業が広がる
  • 造船重機業界はEC市場の拡大が追い風
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日本の機械業は世界的にトップクラスのシェアを誇っているだけでなく、現在世界的に直面している問題(少子高齢化・働き手の不足・食糧危機など)への解決に大きく貢献できる分野です。個人的にとても期待しているセクターです。

【機械株の日本株ETFと個別株】NEXT FUNDS機械

日本の機械株ETFならばNEXT FUNDS機械(証券番号:1624)があります。

NEXT FUNDS機械の内訳

〈2023年5月31日の上位銘柄〉

ダイキン工業・SMC・小松製作所・三菱重工業・クボタ・ディスコ・マキタ・ダイフク・ホシザキ・栗田工業・荏原製作所・セガサミーHD・アマダ・IHI・ナブテスコ・住友重機械工業・THK・三浦工業など

機械株に投資をするのであれば、機械株にまとめて分散投資ができるETF(NEXT FUNDS機械)、もしくは機械株の個別株投資になります。

【機械株とセクターローテーション】

日本株版セクターローテーション

機械株はセクターローテーションだと「景気好況期」に有利なセクターとなります。

景気好況期では、企業成長が促され景気も活発になることから、経済活動か好調になる局面です。

景気が良くなれば企業は設備投資に積極的になるため、機械業にとって有利な局面となります。

【セクターローテーション投資の見極め】

セクターローテーション投資とは、景気のトレンドの移り変わりに合わせて、投資戦略を変えていく投資方法です!

セクターローテーションは時計回りに動いています(基本的に逆回転することはありません)。

景気回復期→景気好況期への移行は、景気回復期のセクターが一服して、景気好況期のセクターが上昇トレンドを形成し始めた時です。見逃さないように要チェックしておきましょう。

日本株のセクターは大きく分けて17種類・小さく分けて33種類に分かれています。

日本株のセクターについてもっと詳しく知りたい方は、こちらのリンクからどうぞ。

【機械株は景気敏感セクター】

機械株は景気敏感セクター※と呼ばれています。

※景気循環株・シクリカル銘柄とも呼ばれています。

景気敏感セクターとは、「景気・金利」の動向によって業績や株価が大きく変動するセクターの総称です。

機械セクターは、景気が良くなり企業が事業拡大や設備投資に積極的になった時に活躍するセクターです。特に工作機械は「景気の先行指数」とされているため、要チェックしておきましょう。

【日本の機械市場について】

業界動向サーチより引用

日本において「機械市場」は国内の産業のなかでもトップクラスの市場規模となっています。業界動向サーチによると2020年~2021年の機械業界の規模は約33兆円で業界10位(/196業種中)となっています。

【日本の機械業界の現状】

業界動向サーチより引用

機械業界全体でみると、2021年の機械業界の規模は前年比16.2%の増加でした。

ジャンル別でみると、工作機械が+26.8%,建設機械が+21.6%,農業機械が+17.5%,造船重機が+1.7%でした。

機械業界は分野によって市場動向にばらつきがあるものの、機械業界全体としては今後も成長していくことが期待されています。

【日本の機械業界の今後|機械業界の4ジャンル】

業界動向リサーチによると機械業界は「建設機械」「工作機械」「農業機械」「造船重機」の4ジャンルに分かれています。

日本の機械業界は、国内外の景気動向に影響されやすく、そのため近年の景気の不透明感から短期的な業績予測は難しくなっています。

しかし、国内では少子高齢化による人手不足への対策としてAIやIoT分野に力を入れる企業が増えています。また海外では新興国への進出により、事業の拡大や事業の多角化に取り組む企業が増えています。

日本の機械業界は、国内でも海外でも長期的な視点で成長していくことが期待さている分野となっています。

【建設機械市場の今後と参考銘柄を紹介】          

建設機械とは、土木建築の作業で使われる機械の総称です。クレーン,ショベル,ダンプ,フォークリフト,ローラー,高所作業車,林業機械などが建設機械とされています。

日本の建設機械メーカーは海外で展開する企業が多く、海外の住宅建築需要やインフラ需要などの経済動向に大きく左右されます。

建設機械産業の動向を把握するなら「海外の住宅着工件数」や「インフラ需要」に注目しておきましょう。

【建設機械市場の今後】

建設機械にはAI(人工知能)やICT(情報通信技術)の導入が進められています。

人手不足を補うために、無人建設機器や遠隔操作システムの開発が積極的に行われています。また技術者不足を補うために自動制御システムにより、機械の操作が容易にできるようになっています。

機械業界は作業面・コスト面・管理面で革新が行われていくため、今後の成長性に期待されています。

建設機械市場の今後

〈NEWSCAST〉

世界の建設産業市場は、2022-2028年には7.4%以上の健全な成長率で成長していくことが予測されています。

主に中国,インド,米国の3カ国が、世界の建設業界の成長に57%近いシェアを占めています。

原材料価格の変動や原材料の入手不可能性、世界的な住宅危機が、2022年から2028年の予測期間における市場の成長を阻害しています。

【日本の建設機械の参考銘柄を紹介】

日本の建設機械の参考銘柄を紹介していきます。

【日本の建築機械の参考銘柄】
  • 〈6301|コマツ〉建機最大手、世界2位。現地生産大。産業機械や鉱山機械も。IT活用に強み。
  • 〈6201|豊田自動織機〉トヨタグループ本家。含み資産膨大。フォークリフトで国内首位。自動車部品、織機等。
  • 〈6305|日立建機〉総合建機大手。油圧ショベル世界シェア高、ICT化に強み。鉱山機械も拡大。
  • 〈6395|タダノ〉 建設用クレーン世界トップ級。海外石油プラント向けに力。高所作業車にも競争力。
  • 〈6358|酒井重工業〉道路舗装機械専業大手。ロードローラーなど国内高シェア。北米、アジアで現地生産。

【工作機械市場の今後と参考銘柄を紹介】

工作機械とは、金属,木材,石材,樹脂等に切断,穿孔,研削,研磨,圧延,鍛造,折り曲げ等の加工を施すための機械の総称です。旋盤,ボール盤,中ぐり盤,フライス盤,歯切り盤,機械研削盤などが工作機械とされています。

工作機械は、自動車,電機・精密機械,航空機,IT製品,産業機械,医療用器具など、世界的に様々な産業で利用されているため、景気の影響を大きく受ける業界です。

また工作機械は設備投資の中でも先んじて投資されるため、工作機械の受注量は景気の先行指標として用いられています。とても重要なので覚えておきましょう!

【工作機械市場の今後】

工作機械に自動運転技術,AI(人工知能),IoT(モノがインターネット経由で通信すること),5Gといった新たなテクノロジーが導入されています。

先進国では人手不足や人件費高騰を受けて,製造業やサービス業でのロボット受注が旺盛になっています。新興国では工場の製造ラインの自動化が進められており、生産量の向上や人為的ミスの減少につながっています。

今後も製造業を中心にロボットによる自動化の流されは進んでいくことでしょう。

工作機械市場の今後

〈NEWSCAST〉

世界の工作機械市場は、2023-2028年の予測期間中に5%以上の年平均成長率を予想しています。

市場の地域的な中心地は、中国,ドイツ,日本,イタリアです。

今後電気自動車産業の成長が、工作機械市場を牽引していくことが予測されています。

【日本の工作機械の参考銘柄を紹介】

日本の工作機械の参考銘柄を紹介していきます。

【日本の工作機械の参考銘柄】
  • 〈6954|ファナック〉NC装置で世界トップ。産業用ロボットに強み。小型マシニングセンタも。
  • 〈6586|マキタ〉電動工具最大手。世界各国で現地生産・販売。園芸、清掃向けも展開。
  • 〈6506|安川電機〉メカトロ大手。サーボモーターとインバーターで世界トップ。産業用ロボット累積出荷でも首位。
  • 〈6481|THK〉 直動システム大手。半導体製造装置、工作機械向け。LMガイドなど世界シェア首位。
  • 〈6141|DMG森精機〉NC旋盤、マシニングセンタが2本柱の工作機械大手。独DMGを連結対象。

【農業機械市場の今後と参考銘柄を紹介】

農業機械とは、酪農業や畜産業を含む農業で使用される農業用機械の総称です。

トラクター,コンバイン,収穫期,耕運機,育苗機などが農業機械とされています。

世界では人口増加による食糧危機や気候変動により、農業危機に直面しています。こうした状況に対して、農業機械メーカーとしては海外事業の拡大,農業が盛んな米国への展開,人口の増加が期待される新興国での展開を進めています。

【農業機械市場の今後】

海外ではすでに「スマート農業」と呼ばれる農業技術と通信技術を活用したハイテク農業が進んでいます。

少子高齢化による人手不足や、働き手の高齢化対策として、最新のテクノロジーにより省人化,省力化が進められ、農業生産者が減っても農業の生産性向上につながる技術の開発が次々に行われています。

農業機械市場の今後

〈NEWSCAST〉

世界の農業機械市場は、2023-2028年の予測期間中に5.4%以上の年平均成長率を予想しています。

主にインドと中国の農産物に対する高い需要により、予測期間中に急成長すると予想されます。

世界各国の政府(米国,アフリカ,中国,インドなど)が、農業の機械化に力を入れています。

【日本の農業機械の参考銘柄を紹介】

日本の農業機械の参考銘柄を紹介していきます。

【日本の農業機械の参考銘柄を紹介】
  • 〈6326|クボタ〉農業機械、鋳鉄管とも最大手。小型建機、エンジンが主力。アジアで環境プラント。
  • 〈6316|丸山製作所〉農家向け防除機最大手。噴霧器、刈払機、高圧洗浄機、工業用高圧ポンプ。
  • 〈6250|やまびこ〉農林業機械首位。共立、新ダイワ工業が統合。刈払機等小型屋外作業機拡充。
  • 〈6310|井関農機〉農業機械専業大手。稲作向け比率大。コンバイン・田植機に強み。農業施設も。
  • 〈6325|タカキタ〉飼料系農機が主体。風力発電軸受も。クボタ、井関、ヤンマーと連携。

【造船重機市場の今後と参考銘柄を紹介】

造船重機とは、造船や航空エンジン,発電設備,エンジニアリング,LNGタンクなど多岐にわたります。造船業から端を発して周辺事業を展開してきた経緯から、このように呼ばれています。

世界の造船シェアをみると、世界トップ3は日中韓3カ国に集約されています。日中韓を合わせたシェアは9割を超え、日本は中国,韓国に次ぐ世界3位のシェアを誇っています。

【造船重機市場の今後】

世界では「脱炭素」の動きが強まるなど、環境負荷の大きな造船業界にとっては逆風となっています。

しかし世界の越境EC市場(電子商取引市場)の拡大が小口混載貨物輸送量を増加させ、海上貨物輸送市場の成長につながっています。

造船重機市場の今後

〈NEWSCAST〉

海上貨物輸送市場は、2023-2028年にかけて年平均3%以上での成長を見込んでいます。

〈ザビジネスリサーチカンパニー〉

造船業界は2021-2026年にかけて年平均8.2%での成長を見込んでいます。

〈DataIntelo〉

造船業界は2019-2026年にかけて年平均5.7%での成長を見込んでいます。

【日本の造船重機の参考銘柄を紹介】

日本の造船重機の参考銘柄を紹介していきます。

【日本の造船重機の参考銘柄を紹介】
  • 〈7011|三菱重工業〉総合重機最大手。航空・宇宙・造船・防衛産業に注力。小型機は凍結。
  • 〈7012|川崎重工業〉総合重機大手。航空宇宙、鉄道車両、大型2輪などに強み。自衛隊機も製造。
  • 〈7013|IHI〉総合重機大手。航空エンジンで首位。ボイラー、車用ターボに強み。JFEと造船統合。
  • 〈6302|住友重機械工業〉住友系重工大手。変減速機や射出成形機に強み。建機、がん治療装置も。
  • 〈7003|三井E&S〉船舶ディーゼルで首位。造船、エンジ再編。傘下に三井海洋開発、加地テック。

【まとめ】

機械株の特徴について解説してきました。

機械株の主な特徴
  • 機械株は景気敏感セクター
  • 機械業界全体としては今後成長が見込まれる
  • 建設機械は世界でもトップクラスのシェア
  • 工作機械業界は景気の先行指数
  • 農業機械はスマート農業が広がる
  • 造船重機業界はEC市場の拡大が追い風

機械株以外にも日本株にはたくさんのセクターがあります。

他のセクターも「セクターローテーション」「景気」「為替」別に分かりやすくジャンル分けしましたので、ぜひ株式投資の参考にしてみて下さい!

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【筆者紹介】
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♦趣味「株式投資・ブログ」
♦資産運用「積立NISA」
♦本業「リハビリの先生」
♦好きな言葉「試行錯誤」
♦主戦場「日本株式市場」
♦投資の肝「sector-rotation」

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