趣味で株式投資をしているtorkeyです。
得意なセクターを見つけようシリーズ!
今回は【日本の医薬品株】です。
セクターごとの特徴を知ることで、株の取引を有利に行うことができます。
今回は【日本の医薬品株の特徴】について解説していきます!
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【日本の医薬品株の特徴まとめ】
日本の医薬品株の特徴についてまとめました。
医薬品セクターは専門性が高いため、投資家の中でも難しいセクタージャンルとされています。
この記事が、医薬品セクター投資を始めるための足掛かりになれば幸いです。
【医薬品株の日本株ETFと個別株】NEXT FUNDS医薬品
医薬品株とは、医薬品の研究開発,販売,バイオ関連などを主な業務としている銘柄の総称です。
日本の医薬品株ETFならばNEXT FUNDS医薬品(証券番号:1621)があります。
〈2023年2月28日の上位銘柄〉
第一三共・武田薬品工業・アステラス製薬・中外製薬・大塚ホールディングス・エーザイ・塩野義製薬・小野薬品工業・協和キリン ロート製薬・参天製薬・日本新薬・大正製薬ホールディングス・ペプチドリーム・サワイグループホールディングス・久光製薬・ツムラ・住友ファーマなど
医薬品株に投資をするのであれば、医薬品株にまとめて分散投資ができるETF(NEXT FUNDS医薬品)、もしくは医薬品株への個別株投資になります。
【医薬品株とセクターローテーション投資】
医薬品株は、セクターローテーションだと「不況期」に有利なセクターとなります。
景気不況期では、企業成長が鈍化し、消費も抑えられるため経済が低迷していく局面です。
医薬品株は景気に左右されにくいセクターなので、不況期に活躍が期待できるセクターとなります。
【セクターローテーション投資の見極め】
セクターローテーション投資とは、景気のトレンドの移り変わりに合わせて、投資戦略を変えていく投資方法になります!
セクターローテーションは時計回りに動いています。(基本的に逆回転することはありません)。
景気後退期→不況期への移行は、景気後退期のセクターが下落トレンドを形成し、不況期のセクターが上昇トレンドを形成し始めた時です。見逃さないように要チェックしておきましょう
日本株のセクターは大きく分けて17種類・小さく分けて33種類に分かれています。
日本株のセクターについてもっと詳しく知りたい方はこちらのリンクからどうぞ。
【医薬品株はディフェンシブセクター】
医薬品株はディフェンシブセクターと呼ばれています。
ディフェンシブセクターとは、業績が景気の影響を受けにくいセクターの総称です。
医薬品業界は、人々の健康を守るために欠かせない業種になります。
そのため景気や金利の影響を受けにくいセクターであり、景気が悪くなり株式市場全体が下落する局面で有利になるセクターとなります。
【医薬品業界はとても大きな市場】
医薬品は私たちの健康をサポートしてくれる大切な業種です。
世界の医薬品市場の売上は、2019年で約140兆円/年※です!
日本の医薬品市場の売上は、2020年で約10兆円/年※です。
医薬品業界は世界にとっても日本にとっても、とても大きな市場となっています。
※IQVIA「医薬品市場統計 売上データ」より引用
【世界大手製薬企業の売り上げランキング】
世界の大手製薬企業では、スイスとアメリカの企業がトップを占めています。
日本企業では、9位:武田薬品工業,20位:アステラス製薬がランクインしています。
【医薬品市場はほぼ新薬が占めている】
医薬品は「医療用医薬品」と「一般用医薬品」に分かれています。
医薬品の市場規模としては「医療用医薬品:9割」「一般用医薬品:1割」となっています。
医療用医薬品は「新薬」と「ジェネリック医薬品※」に分かれています。
医療用医薬品の市場規模としては「新薬:9割」「ジェネリック医薬品:1割」となっています。
つまり医薬品市場は「新薬」が占める割合がとても大きいセクターということになります。
新薬の特許期限後に同成分・同効果で作られる医薬品をジェネリック医薬品といいます。
ジェネリック医薬品は新薬と比べ、開発期間や開発費用は少なく,薬価は安価になっています。
【新薬の開発から発売までの流れをまとめ】
医薬品で一番大きな市場規模である「新薬」についてサラッとまとめました。
新薬は開発から発売までに10年以上を要します。
また新薬を開発するためには数百~数千億円の資金が必要です。
そして新薬になる化合物は1/3万と極めて狭き門になっています。
要するに新薬作りは、成功するまでに莫大な時間と資金が必要になるということです。
【新薬の研究開発費用:米国と日本を比較】
一つの新薬が開発されることで、世界は大きく変わります。
だからこそ新薬開発は世界の企業がしのぎを削り合っています。
しかし米国の研究費用は年々増えているのに対し、日本の研究開発費はここ10年以上ほぼ横ばいです。また2019年の研究費用では、日本よりも米国の方が4.5倍もの研究費用をかけていることがわかります。
研究費用にお金をかけていないということは、日本の医薬品セクターは成長していないのでしょうか?
【医薬品市場の国別成長率】
世界の医薬品業界は17年~21年でしっかり成長し、26年にかけて今後も成長していくことが予測されています。
しかし日本だけが17年~21年でマイナス成長となり、26年にかけて今後もマイナス成長と予測されています。
日本の医薬品業界は、世界から取り残されていく!?かもしれません。
【日本の医薬品業界が、今後もマイナス成長になる理由】
日本の医薬品業界が、今後もマイナス成長になる原因をまとめました。
日本では今後さらに高齢人口の割合が増えるため、日本政府は医療費を抑制しようとしています。
そのため日本では、新薬研究に必要な費用・時間・人材にお金をかけられず、イノベーションが起きにくい状態となっています。
ジェネリック医薬品推奨は、国民にとってはありがたいことです。
ですが日本の医薬品業界にとってはマイナス要因になります。
【日本の製薬会社に投資をする時は、2つのポイントに着目】
日本の医薬品市場は、今後もマイナス成長になっていくことが予測されています。しかし世界の医薬品市場は今後も成長することが期待されています。
そのため日本の製薬会社に投資をする時は「どれだけ海外で売り上げているか?」「どれだけ新薬を作っているか?」に着目しましょう。
日本で大手製薬会社の武田薬品工業は海外での売上が大きく、アステラス製薬は新薬作りに特化している企業です。
【医薬品セクターへの投資は難しい!?】
医薬品セクターの株価が動く要因は「新薬」に関連するトピックです。
しかし「新薬」が株価に関連するトピックだとわかっていても、新薬を作ることに成功する企業かどうか個人投資家が判断することはほぼ不可能です。
医薬品セクターは専門性が高すぎるセクターのため、投資家の中でも難しいセクタージャンルとされています。
医薬品セクターへの投資は、個人投資家からしてみればほぼ運任せみたいなものです。
【医薬品株と重要なトピック】
医薬品株は「新薬」「薬価」に関わるトピックが出ると株価が動きます。
日々のニュースから、医薬品株にとって良いトピックと悪いトピックを判別できるようになると、株式投資がより面白くなります!
【トピック①】感染症の蔓延がチャンス
世界で大流行している新型コロナウイルスですが、「ワクチンの開発」「治療薬の開発」などで企業の価値を上げた製薬会社が数多くありました。感染症は経済に大きなダメージを与える一方で、製薬会社から見るとチャンスになるということです。
【トピック②】新薬の開発過程がチャンス
医薬品セクターの株価は、投資家の期待値により変動します。
「新薬を開発しました!」で株価がドカンと上がるだけではありません。
「この企業が○〇の新薬開発に着手」「政府がこの企業の新薬開発資金に○〇億支援する」「新薬が〇段階の審査通過」「○年後には実用化を検討」などのトピックでも投資家の期待値が上がれば株価も上がりやすくなります。
【トピック③】医療費抑制!薬価改定でピンチ
2040年問題を知っていますか?
2040年、日本では5人に1人が75歳以上の超超高齢化社会になることが予測されています。1.5人の働き手に対して、65歳以上の高齢者を支える未来です。
そのため今後もさらに増える医療費を抑える政策の一つとして「薬価を下げる」方針となっています。薬価が下がれば国民にはメリットですが、新薬を研究開発するための費用が少なくなるため、世界の医薬品業界からドンドン遅れをとっていきます。
日本の医薬品業界からすると、今後も厳しい状況が続きそうです。
【まとめ】
医薬品株について解説してきました。
医薬品株以外にも日本株にはたくさんのセクターがあります。
他のセクターも「セクターローテーション」「景気」「為替」別に分かりやすくジャンル分けしていますので、ぜひご覧ください!
得意なセクターを見つけて株式投資を楽しみましょう!