趣味で株式投資をしているtorkeyです。
今回は【2023年版!米国株セクターローテーションは今どの局面か?】について解説していきます。
セクターローテーション投資とは、景気と金利の動きに合わせて有利な業種(セクター)に投資対象を切り替えていく投資戦略のことです。
景気局面に合わせて、有利になるセクターが変わるので一緒にチェックしていきましょう!
米国株のセクターローテーションを知ることは、米国株投資だけでなく、日本株投資にも役立ちます。この記事があなたの株式投資の一助になることを願っています。
【今はここ!2023年7月の米国株セクターローテーション】
2023年7月現在の米国株セクターローテーションは「実体経済は不況の入口・株価は不況の出口」の局面であると私は考えています。
株式市場ではもうしばらくすると、景気回復期に有利な景気敏感セクターの活躍が期待できる局面になるでしょう。
【私が参考にしている指標を紹介】
私の参考にしている指標を、相場サイクルをベースに「景気」「金利」「株価」に分けて紹介していきます。
【相場サイクル|不況期の条件】
相場サイクルの表で相場全体と経済状況を見ていきましょう。
2023年7月現在では、私は「実体経済は不況の入口・株価は不況の出口」の局面であると考えています。
相場サイクルから不況期の条件をみてみると「株価の下落」「金利の上昇」「業績の悪化」「失業率の上昇」があげられます。
2023年7月現在では、不況期の条件は整いつつあります。
今後失業率の上昇がみられれば、不況条件が達成=インフレが適正値(CPI:2%)に近づいていくことが予測されるため、政策金利は利下げに転じていくことが予測されます。
つまり現在、実体経済は不況の入口に立っており、株価(投資家心理)は不況を織り込み景気回復期に向け準備をしているところになります。
それでは、私が参考にしている指標の「数値」や「チャート」を見ていきましょう!
【米主要3指数の株価|ベア相場入り】
2022年5月20日には、米国の指数であるS&P500が年初来から20%の下落となりベアマーケット入りとなりました。
現在まででわかっている結果として、S&P500は2022年10月に最高値から約25%下落。
NYダウは2022年9月に最高値から約22%下落。
NASDAQ総合は2022年12月に最高値から約36%下落と米主要3指数ともベアマーケット入りしました。
2023年7月現在では、指数の株価は底値から反転し、NASDAQはブルマーケット入りしています。
株価からセクターローテ―ションをみると、ベアマーケットの間で今後の金利上昇や不況を織り込み、景気回復期に向けて反転上昇していると考えられます。
【米政策金利|2023年年内の利上げ予想】
米FRBは2022年3月から政策金利の引き上げを開始し、2023年6月では政策金利は5.25となっています。
CPI(インフレ率)は2022年6月にピーク(CPIは9.1)を迎え、2023年6月でCPIは3.0と順調に低下しています。
まだまだインフレ再燃のリスクがあるため、今後もFRBの判断には余談が許されない状況です。しかし長かった政策金利の引き上げも終わりが見えてきました。
2023年6月に出されたニュースによると「米FRB 年内にあと2回の利上げ想定」とありました。
金利からセクターローテーションをみると、投資家は年内での利上げ打ち止めを予測しています。年明け以降の利下げを期待しているため、不況期から景気回復期への移行準備期だと考えられます。
【米雇用統計|堅調に推移】
米国の景気動向を知る上で重要なのが「雇用統計」です。
その中でも「失業率」「非農業部門雇用者数」はチェックしておきましょう。
大まかに雇用統計を捉えると、米労働市場はコロナ前の水準となっており堅調に推移しています。
今後、失業率を始め雇用統計の数値が悪化していくことで、米国経済の悪化に繋がり、それがインフレの鎮静化に繋がっていきます。
雇用統計からセクターローテーションをみると、米国が不況期から景気回復期へ移行するためには、インフレの鎮静化が必要です。投資家の視点からすると、米労働市場の悪化が望まれるところです。
【イールドカーブ|逆イールドは不況の予兆】
逆イールドとは、短期金利が長期金利の水準を上回る状態(長短金利の逆転現象)を指します。米国の国債市場では「短期金利が米3ヵ月債利回り」が「長期金利が米10年債利回り」となっています。
米リセッション(景気後退)入り前はいずれも逆イールドになっていたことから、逆イールドは不況の前兆とされています。
また長短金利差はマイナス圏からプラス圏に浮上した数か月後にリセッション入りする傾向があります※。※バフェット太郎のYou tubeより引用
現在逆イールド(長短金利差はマイナス圏)のため、今後短期金利の低下,長期金利の上昇があれば、長短金利差がプラス圏へ浮上し、数か月後にリセッションを迎えるでしょう。
短期金利は政策金利によって影響され、長期金利は市場参加者による将来の見通しに影響されます。政策金利が「利下げ」となれば短期金利は低下し、市場参加者が「今後景気は良くなる」と考えれば長期金利は上昇していきます。要チェックしていきましょう。
【AD Line|株式相場の勢い】
AD Lineは、対象となる指数(S&P500やナスダック)を構成する銘柄のうち、上昇した銘柄数と下落した銘柄数を足し合わせて作られた線のことです。
AD Lineが上昇している時は、幅広い銘柄が上昇しているため、株式相場に勢いがあることを示しています。逆にAD Lineが下落している時は、幅拾い銘柄が下落しているため相場に勢いがないことを示しています。
AD Lineについて詳しく知りたい方は、こちらのリンクからどうぞ。
2023年7月現在では、大型株を多く含む「S&P500」や「NYダウ」のAD Lineは上昇しています。
一方で景気に敏感なハイテク株を多く含む「NASDAQ」や中小型株で構成された「Russel2000」ではAD Lineは下落~横ばいとなっています。
今後、不況期から景気回復期へ移行する段階では、NASDAQやRussel2000のAD Lineは上昇に転じてくことが予測されます。
【米国株セクターローテーション×私調べの考察】
ここからは私調べの考察です。
株式相場には「先見性がある」と言われています。
不況期の条件が達成される前から、投資家は不況期になることを織り込むため、景気回復期のセクターは上昇を始めています。
つまり不況=株価の下落ではなく、不況になった時には株価はすでに立ち直っているので、波に乗り遅れないようにしましょう。
私調べの考察なので、セクターローテーションを見るときの参考程度にして頂ければ幸いです。
【セクターローテーション投資を活用したポートフォリオの作り方】
セクターローテーションを活用することで、積極的にキャピタルゲイン(売買益)を狙っていくポートフォリオや安定的にインカムゲイン(配当金)を狙っていくポートフォリオを作れるようになります。
みなさんご存じの有名な投資家である「ピーターリンチ氏」と「バフェット太郎氏」の投資方法を参考に「攻めの分散投資法」と「守りの分散投資法」を紹介させてください!
これからポートフォリオを作ろうとしている方の参考になれば幸いです。
【まとめ】
セクターローテーションについて「景気」「金利」から解説してきました。
セクターローテーション投資は、地合いが良いところで投資をするための一つの投資手法です。
今有利なセクターと今後有利になるセクターの予測ができれば、今よりきっと株式投資が楽しくなります。
セクターローテーションを活用して、株式投資をもっと楽しんでいきましょう!